スーリヤナマスカーラ太陽礼拝やり方と効果とコツと注意点

スーリヤナマスカーラ太陽礼拝やり方と効果とコツと注意点

スーリヤナマスカーラ太陽礼拝の基本と効果

太陽礼拝の3つの基本要素
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呼吸とポーズの連動

吸う息で1つの動作、吐く息で次の動作を行います

🕌
太陽神への感謝

スーリヤ神に礼拝し、自然のエネルギーに感謝します

🧘
心身の調和

前屈・後屈の組み合わせで全身のバランスを整えます

スーリヤナマスカーラ太陽礼拝の意味と起源

スーリヤナマスカーラサンスクリット語:Surya Namaskara)は、「スーリヤ(太陽)」と「ナマスカーラ(礼拝・挨拶)」を組み合わせた言葉で、太陽神に対する全身を使った祈りの動作を意味します。英語では「Sun Salutation(サン・サルテーション)」と呼ばれ、日本語では「太陽礼拝」として親しまれています。
太陽礼拝は、もともとインドで伝統的に行われていた太陽神への祈りとして用いられていましたが、次第に一般人向けに取り入れられ、健康体操としてのヨガの動きの一つとして普及されるようになりました。現代的なヨガの練習として20世紀初めに成立したと言われています。
スーリヤは太陽の物質的な意味だけではなく、すべてのものに光やエネルギーを与える神様という意味も含んでおり、「1日の始まりに、光(エネルギー)を与える神様に挨拶し、そのお恵みに感謝する」という深い意味が込められています。

スーリヤナマスカーラ太陽礼拝の基本的なポーズの流れ

太陽礼拝は基本的に12のポーズから構成される一連のシークエンスです。この12という数字は、1年12ヶ月のサイクルを反映しており、一つ一つのポーズが12ヶ月の各月と連動しているとされています。
太陽礼拝Aの基本的な流れは以下の通りです。

  • プラナマーサナ(合掌のポーズ) - 息を自然に保つ
  • ハスタウッタナーサナ(上向き礼拝のポーズ) - 吸息
  • ハスタパダーサナ(立位前屈) - 吐息
  • アシュワサンチャラナーサナ(馬のポーズ) - 吸息
  • ダンダーサナ(板のポーズ) - 息を止める
  • アシュタンガナマスカーラ(八点礼拝) - 吐息
  • ブジャンガーサナ(コブラのポーズ) - 吸息

呼吸に合わせて動作を連動させていくことが最も重要で、息を吸いながら1動作、吐きながら次の1動作を行います。

スーリヤナマスカーラ太陽礼拝の効果とメリット

太陽礼拝は朝の練習に最適とされており、以下のような多様な効果があります:
身体的効果:

  • 全身の筋肉の強化
  • 体を温め、代謝アップ
  • 前屈・後屈の柔軟性向上
  • 股関節の可動域改善
  • 背骨を柔軟に動かし、新陳代謝のバランスを整える

生理学的効果:

  • 生殖機能、循環機能、呼吸機能、消化機能を含む全身の機能を刺激してバランスを整える
  • 新鮮で酸素を多く含む血液を脳へ送ることで、メンタル的な明晰さをもたらす

太陽礼拝の動きは前屈と後屈の動きを繰り返す全身運動で、身体の動きに呼吸を合わせることによって、深い呼吸、リズミカルな呼吸を促進します。

スーリヤナマスカーラ太陽礼拝の正しいやり方とコツ

太陽礼拝を正しく行うためには、以下の要素を意識することが重要です。
呼吸との連動:
各ポーズは呼吸と動作を完全に同期させることが基本です。無理に呼吸を合わせようとするのではなく、自然な呼吸のリズムに動作を合わせていきましょう。

 

体幹の使い方:
なるべく体幹の筋肉を使って行うようにし、手先だけで行わないようにすることが大切です。手先だけで行っていると、長いヴィンヤサの中で体力をかなり消耗してしまい、手首などに疲労がたまって痛みにつながることがあります。
流れを重視:
それぞれのポーズに執着せず、流れに乗って気持ち良く進んでいくことを重視しましょう。完璧なポーズよりも、スムーズな移行を心がけることが重要です。
礼拝のシークエンスは、呼吸・動作・イメージを合わせ「身を整えて、祈ること(その振る舞いをすること)」が大切で、そこに意識を集中させることが最も重要です。

スーリヤナマスカーラ太陽礼拝の注意点と軽減法

太陽礼拝を安全に行うためには、以下の注意点を守ることが重要です。
禁忌事項と注意点:

  • 太陽礼拝は全身運動になるため、痛めている箇所がある場合は避けて、痛めていない部分を使うようなポーズの練習を行いましょう
  • 体力が不安な場合は、太陽礼拝Bは避けて、太陽礼拝Aなどのより運動量の少ないフローヨガを選びましょう

初心者向けの軽減法:

  • チャトランガダンダーサナが難しい場合は、まず膝をついた8点のポーズで練習するのも効果的です
  • 足を大きく前へ踏み出すのが苦手な場合は、膝を胸に引き寄せる動作を事前に練習しておきましょう

怪我の予防:
歯を食いしばりながら痛みに耐えて行ったり(息が止まってしまいます)、翌日膝が痛くなったりしては本末転倒です。自身の状態を理解し、今の自分にとってのスムーズさに重きを置いてポーズを展開することが大切です。
太陽礼拝は単なる運動ではなく、身体・呼吸・心を統合した瞑想的な練習でもあります。量よりも質を重視し、丁寧に行うことで、太陽礼拝の真の恩恵を受けることができるでしょう。